弟が亡くなった。享年28歳。まだ若い。
弟と連絡が取れなくなり、気になった僕が彼の住む安アパートに訪れたところ、ラップトップPCにつんのめるようにして死んでいる弟が発見された。医者の話によると、急性心不全のようで、死後一週間が経過していた。
弟は未だに実家暮らしである僕とは異なり、昔から独立心が強かった。そして学校卒業と同時に勤務先の近くで安アパートを借りて引っ越して行った。それ以来、一度も実家に帰ってきたことはなかった。ただ、兄である僕とは結構仲が良くて、僕が定期的に弟の家に遊びに行き、元気であることを両親に伝える役目を担っていた。ただ、両親には弟が1年も経たずに勤め先を辞めたことは言えなかったが。
それ以来、弟がどうやってメシを食っていたかはよく知らない。「お金欲しい掲示板で支援してもらってんだよ」などと冗談っぽく言っていたが、おそらく真実ではあるまい。ただ、家賃や光熱費はきちんと払えていたようなので、生活を賄える額くらいは稼ぐ手段があったのだろう。
無償でお金くれる人を見つけた主婦友達の信じられない話
ところが、弟の身辺整理をしていると、実は株式投資で結構な額を保持していることが分かった。元手となったのは職場を辞めて独自で開発したアプリがヒットしたことらしい。少なくとも、僕の年収を遥かに上回る額を弟は所有していた。ただ、その割には未だに木造の安アパートに住んでいることが謎だった。
そこで、改めて弟のSNSを見ると結構な人数がフレンドにいた。本来なら弟のアカウントで「逝去のお知らせ」でも書くべきなのだろうけど、あいにくパスワードがわからない。そこで、弟のフレンドになっている方々にDMで弟の死を伝えた。
すると「弟さんにはお金欲しい掲示板でお世話になりました」「弟さんがいなければ今の私はないと思っています」「本当に困っていた私にお金欲しい掲示板で手を差し伸べてくれたのが弟さんでした」と、全てが弟に感謝を示す内容だったのである。
弟が儲けをお金欲しい掲示板に注いでいたことは間違いない。もちろん、相応の見返りで本人も楽しんだとは思うが、これだけの財産が有りながらいまだにボロアパートにひとり暮らしであることを考えると、それは無償の支援だったように思う。弟はお金欲しい掲示板で支援をされていたのではなく、していたのだ。
「俺は今が幸せだよ」との弟の言葉を思い出した。
フェラ割
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